こんにちは、ゆーじです。
製薬会社で25年勤務しており、現在は抗がん剤のマーケティングを担当しています。今まで、抗がん剤(プラチナ、タキサン、がん免疫療法)、感染症(抗生物質、抗真菌薬、HIV、B型肝炎、C型肝炎)などのビジネスを経て現在に至っています。
最近嬉しいニュースが飛び込んできました。
新型コロナウィルスに対するワクチン開発が上手く行っている。めちゃめちゃ嬉しいニュースです。
でも、テレビのニュースでは難しくてよく分かりませんよね?

開発されたのは良いが、本当に自分が接種する事ができるのだろうか?

値段は高いのでしょうか?
副作用も心配ねぇ?

誰でも接種できるのかな?
インフルエンザワクチンと何が違うの?
メチャメチャ簡単に整理しますので軽く読み進めてください。
ワクチン開発の状況
テレビでよく聞くけど、よく分からない。
大丈夫です。簡単に説明しますね。
現在、新型コロナウウィルスのワクチン開発で聞こえてきているのは下記5社です。
ファイザー社(米)
ドイツのビオンテック社と共同開発で90%以上の方に効果があると報告されました。
日本政府はファイザー社と来年6月までに6,000名分のワクチンを確保する旨の確約。
先進諸国は¥2,000程度の費用と言われているが、日本では無償提供される見通し。
医療従事者、高齢者、糖尿病などの基礎疾患を抱えているハイリスクの方を優先的に導入。
当たり前ですよね。良かったです、本当に嬉しい!!
効果は90%以上とされていますが、本当だろうか?
この90%の根拠は米国で展開されている治験です。この治験には43,538名が参加していますが、全員このワクチンを接種しているわけではありません。ややこしいですよね。
二重盲検比較試験と言って、半分の方は偽薬(嘘のお薬)が投与されています。接種されている方も投与している医師もどれが実薬なのか偽薬なのか分からないのです。
そしてこの43,538名の治験参加者の内、94名が実際に新型コロナに感染してしまいました。
内訳を調べてみると、実際にファイザー社のワクチンを打った被験者の90%が感染していない結果だということです。
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モデルナ社(米)
94.5%に効果が証明されており、日本政府は来年上半期で2000万人分を確保したと報告しています。
アストラゼネカ社(英)
日本政府は、来年初頭から6000万人分を確保したと報告。運搬に通常の冷蔵庫で対応可能と言う点も大きいですね。
最近の情報では、治験の進め方について指摘があるようですね。
「スプートニクV」(ロシア)
92%の有効性が確認されたと報じているが、日本には入ってきません。
バイオ企業「アンジェス」大阪大学
これは期待できますね。
ただ、DNAを使ったワクチンであり、安全性が高い一方で効果が他のワクチンに比べてイマイチ弱いとされています。でも、国産のワクチン、とても嬉しいです。
新型コロナワクチンの特徴
従来の不活化ワクチン、生ワクチンと違ってこのワクチンはメッセンジャーRNA(mRNA)を利用しているワクチンです。
少し難しいですよね?
簡単にいうと、体内で人の細胞でウィルスの一部を作り免疫反応を起こさせる仕組みです。
でも安心してください。ウィルスが体内に入っても活性化することはありませんし、免疫反応が起こることによって抗体ができます。
mRNAを使った利点は、短期間での開発と大量生産が可能になる事です。多くの方の治験を経ていますが、突発的な未知の副反応はあるかもしれません。
まとめ:新型コロナワクチン、本当に摂取できるのか?
- 1億4,000万人分のワクチンは確保できる見通し
- 日本では無償で提供してもらえる可能性がある
- 医療従事者、高齢者、基礎疾患のあるハイリスクの方優先
- 安全性は高いが、突発的な副反応の可能性はある
- mRNAを巧みに利用した優秀なワクチン
ワクチンの開発が進み、安心して元のような暮らしができるようになると信じたい。
でも、実施に接種する日が来るまで油断はできない。
確実に感染を避けるために、いつもの行動様式を緩めてはいけない。
マスク、手洗い、密を避ける、大声での会話を慎む。これを守りながらワクチンを待とう。
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